協会インタビュー|基礎から学んでプロを目指せる「ヨーロピアン・カリグラファー協会」

ハンドメイド・アート・クラフト業界には、資格講座やスキルを学べる協会がたくさんあるのをご存知でしょうか?「私の好き」がライフワークになる一生涯の学びコミュニティ”Craftieカレッジ”では、人気の講座や協会を順次ご紹介しています♪

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今回お話をお聞きしたのは、ヨーロピアン・カリグラファー協会の代表 小堀さんです。基礎をしっかり身に付けることを重視されているヨーロピアン・カリグラファー協会の人気講座や、設立経緯、カリグラフィーの魅力について詳しく伺いました。

ヨーロッパの文化と共に楽しめる、カリグラフィーの魅力

- Q1:小堀さんがカリグラフィーを始めたきっかけを教えてください。

21歳の頃、とあるホテルの会員になっており、その会報誌でカリグラフィーの講座があることを知ったことが、カリグラフィーとの出会いでした。その後日本カリグラフィー協会の先生に師事して学び始めたところ、自分にとても向いていたのです。

それまでバイオリン、ピアノ、テニス、絵画など様々なことを経験しましたが、どれも向いていると思ったことはありませんでした。しかし、カリグラフィーに対しては「これだ!」という感覚があり、見つけたという気持ちになりました。

 

- Q2:その後、どのような経緯でヨーロピアン・カリグラファー協会を設立されたのですか?

カリグラフィー自体は3〜4年ほどで習得したのですが、習い続けたい気持ちが強かったため、10年近く同じ先生に師事しておりました。しかし先生からは「これ以上教えることがない」とのお言葉をいただくようになり、30歳の頃に独立するよう背中を押され、初めての個展を開催しました。来ていただいた方から習いたいというお声をいただき、カルチャースクールなどで教えることを始めます。

 

店舗を構えて教室を開講したこともありましたが、自分から教えに出向くスタイルがメインでした。そんななかで毎週学んでおられた熱心な生徒さんに「ディプロマが欲しい」と言われたのが、協会設立の直接のきっかけです。ディプロマを発行できる体制を2017年に整えて、現在に至ります。

 

- Q3:“ヨーロピアンカリグラファー協会”と名付けられた思いを教えてください。

カリグラフィー協会ではなくカリグラファー協会としたのは、人を指す名前にしたかったからです。ディプロマをお渡しして、自分のことを「カリグラフィーをする人である」と名乗るところにポイントがあります。

また、ヨーロピアンと付けているのは私自身も19歳から毎年のように足を運んでいるほど、ヨーロッパの文化が好きだからです。生徒さんもヨーロッパの文化が好きな方がほとんどで、フラワーアレンジメント、トールペイントなどのカルチャーを好まれています。

 

- Q4:小堀さんがお感じになる、カリグラフィーの魅力はどんなところでしょうか。

ヨーロッパのカルチャーとカリグラフィーは繋がりがあり、例えばカリグラフィーは元々ローマ時代の石碑に彫られた文字が元と言われています。それがローマン体です。その後 国や歴史の変遷の中で沢山の字体が生まれました。そんな背景も含めて楽しめるのは、カリグラフィーならで はの魅力だと思います。

 

基礎からしっかり学べるヨーロピアン・カリグラファー協会の人気講座

- Q5:ヨーロピアン・カリグラファー協会ではどんな講座を受講できますか?

直接レッスンを重視しています。通信講座を希望される方も 出来る限り初めは直接レッスンをさせて頂きます。ペンの持ち方や基本的な書き方が分からないままに進むと、後々挫折してしまうことになりかねませんので、クセまでしっかり見て指導いたします。その後は、通信・対面のどちらでも学びを進めていただけるようになっています。

ディプロマ取得に関しては3つの字体を習得し、そのうち最低2つの字体を使ってB4サイズ以上の作品を制作いただきます。カリキュラムを着実に習得頂きますので、進行に個人差はありますが、身に付けていく先にディプロマの取得があります。最短で1年半でディプロマ取得も可能ですが、決してインスタントに学べるものではなく、基礎からしっかりと習得していただきます。

ディプロマ取得後に講師業をしたい方のためには、別途教えるための講座を開講しています。教えることはまた別のスキルになりますので、専用のコースを用意しています。

 

- Q6:ご活躍されている会員様の状況について教えてください。

ディプロマ取得に関しては子育て中の方が多い印象で、最初はご自宅で教えることから始める方も多いです。また、他の趣味を持っている方だと、他のクラフトなどにカリグラフィーを取り入れた形でのサロン運営をされている方もいらっしゃいます。

ご自身で店舗に営業に行かれて講座を開講されている方や、元々Webデザイナーでカリグラフィーの習得後にWeb講座を開設されている方もいます。他にも、文字デザインを手掛けておられる方が学び直しで来られることもあります。

 

- Q7:これから入会を検討する方へのメッセージをお願いします。

数ある選択肢の中からカリグラフィーを選んでくれるのは、とても嬉しいですね。世に出ている美しい文字を自分で書けるのは大きな喜びとなります。カリグラフィーは基本ができていれば、どんな字体でもできるようになるので、基本をしっかりと習得していきましょう。

実は私自身、モダンカリグラフィーはしない・できないわけではないのですが、日本の書道の楷書が基本の文字で、モダンカリグラフィーは書道では草書にあたると思います。やはり基本が出来なければ本物の美しい文字は書けません。例えるならばピカソの晩年の絵をいきなり描くようなものだと思っています。ピカソであっても最初は基本を押さえた上で晩年の絵に辿り着いているのです。

決してインスタントなものではありませんが、基礎からしっかりと習得したい人にはイタリック体、カッパープレート体、ゴシック体…と、一歩ずつ確実に習得できますよ。

 

 

ヨーロピアン・カリグラファー協会 代表 小堀奈穗

ヨーロピアンカリグラファー協会主宰、カリグラファー資格認定。カリグラフィー歴は30年に及ぶ。 指導、創作活動は20年を超えるカリグラファー。より広い視野と深い探究心を持ち西洋と日本の文化を捉え、年々渡欧を重ねて文化的研鑽を積む。名立たるデザイナーを輩出しているCentral Saint Martin's College of Art and Design(ロンドン)にて美術を学び、翌年に初の個展を大阪にて開催。ギャラリーを併設したカルチャーサロンの経営経験、商工会議所では経営者向けのデザイン講座、そしてホテルでの講師活動も意欲的に展開。また、ヨーロッパのハイブランドからのオファーも受け、益々活動の幅を広げる。博物館学芸員。

HP:https://calligrapher.info/index.html/index.html

 

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