協会インタビュー|本場イタリアの技術を日本にも「日本ビーズフラワー協会」

ハンドメイド・アート・クラフト業界には、資格講座やスキルを学べる協会がたくさんあるのをご存知でしょうか?「私の好き」がライフワークになる一生涯の学びコミュニティ”Craftieカレッジ”では、人気の講座や協会を順次ご紹介しています♪

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今回お話をお聞きするのは、本場イタリアでも技術の継承者として正式に認められたアーティストでもある、日本ビーズフラワー協会 会長の下永瀬さんです。2㎜のグラスビーズを専用のカラーワイヤーに通し、実物大の花に仕立てていくイタリア・ヴェネツィア発祥のビーズフラワーに対する思いや、おすすめの講座について伺いました。

本場・イタリアでも認められたビーズフラワーの技術

- Q1:下永瀬さんはいつ頃からビーズフラワーを始められたのですか?

ビーズフラワーの本場はイタリア・ヴェネツィアですが、私は30年以上前にニューヨークで学び始めました。

当時は日本でもまだビーズフラワーの認知度が低く、帰国後小さな自宅レッスンからスクールを始め、生徒さんがホームページを開設してくださったことをきっかけに、ビーズフラワーについて多くの人に知っていただく機会を得ました。その後、カルチャースクールからもお声がかかり、ビーズフラワーの教室を開講するようになりました。

 

- Q2:日本ビーズフラワー協会を設立された経緯について教えてください。

イタリアではビーズフラワー継承者の高齢化が進んでおり、文化が失われていく危機感があります。ビーズフラワーを後世に残していくにはスクールや教室という形ではなく、協会として人々に広めた方がいいのではと思いがあり、日本で協会を設立しました。 

 

- Q3:日本ビーズフラワー協会での下永瀬さんの活動は、本場イタリアではどのように認知されているのですか?

協会を設立後、日本での活動がイタリアで認められ、現地の継承者の方とも直接お会いし、ビーズフラワーの継承者として正式に認められております。

現在ではオンラインスクール、アーティスト活動なども併行しており、私の作品が日本とイタリアの美術館に作品が展示されたことや、NHK番組「美の壺」に取り上げられたこともあり、徐々に認知が広まってきたかなと思います。イタリアの2つの美術館、日本の箱根ガラスの森美術館に作品が収蔵されています。

 

- Q4:下永瀬さんがお感じになる、ビーズフラワーならではの魅力はどんなところでしょうか。

アクセサリーや刺繍などビーズを使った小さな手芸作品が多いなかで、ビーズフラワーは実物大の立体的なお花を作る華やかさが魅力です。大きな作品なので技術を習得することに時間はかかりますが、やりがいもあります。一度始めた方は10〜20年と続け、なかには90歳になられる方もいらっしゃいます。

習得した技術をアクセサリーに応用して小さな作品を作ることも可能です。 また、ビーズフラワーは暮らしを彩るインテリアとして楽しめる点も魅力です。本物のお花のようにお手入れの必要がなく、オリジナルのお花として表現することもできます。ブライダル関連や、会場装飾、プレゼント、レストランの装飾品としても活用されています。

また、ビーズフラワーは取り組んでいる人口が圧倒的に少ないので、ライバルが少ないのも良いところです。今始めていただくと、日本の各県に1人いるくらいの希少性のある先駆者になれるかと思います。

 

じっくり学べる日本ビーズフラワー協会の認定講座

- Q5:日本ビーズフラワー協会ではどんな講座が開催されていますか?

認定講座では、60種類のお花を作ると講師として活動していただけます。最終的には130種類のお花を実物大で作りますが、60種類を終えた段階で、学びと講師としての活動を両輪で続けることが可能です。認定講座以外にも単発の講習会がありますので、まずは趣味として触れてみるのもおすすめです。

認定試験の最後には卒業作品を提出していただき、私が確認しております。講師になるまではスクールに所属し、認定講師になってからは協会の会員になります。会員になると材料が割引で購入できたり、認定教室を開いたりできます。

認定資格の取得には3年ほどかかり狭き門かもしれませんが、目標に達成したときの満足度も高く、続ける方が多くいらっしゃいます。

 

- Q6:ご活躍されている会員様の状況について教えてください。

2023年より主催している一般の方も応募可能なコンテストグランプリを取ると、イタリアと日本の美術館に作品が展示されます。第一回グランプリでは当協会の講師が選出され、国立新美術館で行われた21世紀アート展にも作品が展示されました。メディアでの露出が増えた関係で習いたいという方が増えているようです。現在では講師だけでなく、作家・アーティストの両面でご活躍されています。

また、過去に当協会では希望の会員の方向けにイタリアへのツアーを企画したこともあります。ベネチアガラスの巨匠や美術館のオーナー、仕入れ問屋さんなど、一般の旅行では出会えないような関係者に直接会えるのも当協会の会員ならではの魅力だと思います。

 

- Q7:これから入会を検討する方へのメッセージをお願いします。

ビーズフラワーの技術を習得するには時間はかかりますが、その分やりがいもあります。当協会では多くの人にビーズフラワーを知っていただきたいという思いもありますが、まだまだ知らない人が多い分、技術者としては特別感があるのも事実です。まずは簡単な講習会から始めてみるのもおすすめです。

日本のビーズ製造大手のトーホービーズさん主催で、2日に分けて6種類のビーズフラワーを作れるようなコースもあります。その後本格的に学びたい人は、ぜひ当協会認定スクールのキャンディガーデンに来てくださいね。趣味で楽しむビーズフラワーから、手のかかったアート作品まで、ぜひ一緒に楽しみましょう!

 

日本ビーズフラワー協会 会長 下永瀬 美奈子

1989 年米国ニューヨークでビーズフラワーに出会い、レッスンを始める。2004 年『暮らしを彩るビーズフラワー』、2009 年作品集『Candy Garden の世界』を出版。2011 年日本ビーズフラワー協会を設立、初代会長に就任。 2013年「Japan Expo in Paris」、2016年「World Art in Dubai」、2019年「Artigianato e Palazzo in Firenze」「YouNique in Lugano」に出展、スワロフスキー社 デザインコンテスト、ビーズビエンナーレ等受賞歴多数、ビーズ300万粒の世界最大のビーズフラワー「希望の桜」を制作、日本ビーズフラワー界の第一人者。

協会HP:https://beaded-flower.jp

認定スクール:https://candy-garden.com/index.html

アーティストサイト:https://minakoshimonagase.com

 

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